初心者でも居酒屋がはじめられる!
消費者に迎合して必要以上に不安を煽り、消費者を裸の王様にしておくりことはもう止めて、危機的な状態にある世界の食料事情を報道し、これをどうするのかと啓蒙してもらいたい。
科学といえども安全性に対する疑問を完全に説明できるわけではないが、アメリカでは食品医薬局によって科学的に審査して安全であると保証されている食品ならば、安全であり、安心できると受け容れられる。
遅ればせながらわが国でも消費者に代わって公平な立場から食品の安全性を科学的に審査する食品安全委員会が科学者へ学識経験者を集めて発足した。
わが国の消費者もそこで行われる科学的な審査を信用して、十分に小さなリスクであると納得できたら許容するようにしてもらいたい。
いつまでも、食の安全性についての過去の不信感へ誤解、思い込み、緊迫した食料事情を無視したゼロサムの原理主義的信条などを引きずっていると、いつまでたっても「安全であるのに安心できない」ことになり、限りなく小さいリスクすら許容しないために社会全体が蒙る損失が限りなく大きくなるのである。
それどころか巨額の投資をしてもリスクはそれ以上小さくりならず、食料の調達がますます窮屈になるばかくりである。
行政も生産者も食品の安全性を確保するためにできる限りの努力をしてリスクを小さくりしてきたのだから、今度は消費者がただ価がっているだけでなく、その小さいリスクを理解する順番になっている。
安全は行政や生産者に要求できるが、安心は他人に要求しても得られず、消費者自身で手に入れるよりほかはない。
安全はかなりのレベルまでは科学調査と行政による規制と検査によって保証できるようになっているが、安心は消費者がそれを理解して信用することによく初めて手に入れられる。
科学的に見て安全であるといくら証明してみても、それを「理解できない」、「信じられない」、ということではどこまでいっても安心できないことになる。
筆者は食品添加物や農薬は安全なものになったからどんどん使えばよい、と言っているのではない。
科学といえどもすべてがわかっているわけではないし、行政の厳しい規制をすり抜ける悪徳業者も後を絶たない。
ことに農薬はわれわれには安全であっても、野生の生態系には大きな打撃を与える。
使わないで済むなら使わないのがもちろん良いし、やむなく使うにしてもできるだけ少なく使うようにしたいと考えている。
食品添加物も農薬も全面的には使用を禁止できない事情があることは既に説明したとおりであるからへ必要最低限度で安全に使うことならば受け容れてはどうかと言っているのである。
ひょっとしたら当たるかもしれないと期待して宝くりじを買うように、万一ということがあるからと怖がるのはわからぬではないが、そこまでの安心は誰も保証することができない。
消費者一人一人が自らのリスク認識の壁を越えてみること以外に安心する方法はない農産物、狂牛病汚染牛肉など従来の経験へ知識だけでは判断しにくい新しい危害物が出現してきた。
消費者はこれらの新しい食品危害について健康への影響がどの程度のものであるのかを理解できるだけの科学知識を持っていないと、自分の食べるものが安心して選べないことになる。
科学はわかりにくいと敬遠することなく、食品添加物や農薬に比べて環境ホルモンへ遺伝子組換え農作物などがどの程度に危険なものかを正しく理解して、賢く対処することが望まれる。
かつて多量に使用していたDDTやBHCなどの有機塩素系農薬や都市ごみを焼却するときに発生するダイオキシンが環境を汚染へ超微量であっても人や野生生物の生殖機能に影響しているのではないかと心配されるようになった。
「環境ホルモン」という衝撃的な言葉がマスコミを頻繁に賑わした。
農薬やダイオキシンのほかにも、人工樹脂へ界面活性剤、塗料などに使用される化学化合物の中には極めて微量であってもヒトや野生動物の内分泌物質へ特に性ホルモンの分泌や作用を撹乱して生殖、発生や免疫に影響を及ぼすものがある。
このような物質は内分泌撹乱化学物質と呼ばれてはいるがへその働きはまだ科学的に十分に説明できていないのに、わが国ではマスコミが「環境ホルモン」と呼んでセンセーショナルに敬くり上げたので理屈抜きに危険視されるようになった。
ホルモンが働く鍵穴に入り込む 体内の内分泌腺で合成されたごくり微量の性ホルモンは、特定の組織に入くり込んで性特徴や性機能を現わす。
ホルモンはその種類によって組織に入くり込む隙間、つまり受容体が決まっているからへホルモンとその受容体とは「鍵と鍵穴」の関係にあるとたとえられる。
ダイオキシンもエスくりロジュンに類似した働きがあと強力な発がん性、催奇形性を示す。
DDEやピンクロゾリンは男怪ホルモン、アンドロジュンの受容体に先に結合して本来のアンドロジュンが入り込むのを邪魔するから、男性ホルモンの作用を阻害するのだと考えられている。
環境ホルモンと呼ばれている外来性の化学化合物は、生体内で営まれているホルモン作用をこのようにして撹乱すると考えられている。
内分泌撹乱によって人に生じる健康障害は、生殖機能低下へ生殖器発育不全、先天奇形、精巣がん、子宮がんへアレルギー、自己免疫疾患、精神障害などである。
五大湖と周辺の河川に多量に流入したDDTやDDE、PCBなどの影響であるとみられている。
わが国の農薬使用量は今でもヘクタール当たくりの平均撒布量が欧米の数倍も多いから心配になる。
残留性の強いDDTやBHCはわが国では早くりから使用禁止になっているが、熱帯地方では今でも使っているところがあと特にDDTは風土病やマラリヤの撲滅に欠かせないのである。
撒布された農薬のほとんどは空気中に拡散し、季節風に乗って全地球に拡散していくから、北半球の海水中にはこれら塩素系農薬が1メートルグラムほど残留している。
それがブランクくりンに取り込まれ、小魚が食べ、さらにその小魚を大型魚や海鳥が食べるという食物連鎖によって魚介類や鳥類の体内に10万倍にも濃縮されて蓄積する。
マイクログラムとは百万分の1グラムのことである。
日本人が魚などを食べて摂取することになるDDTは1日に3メートルグラムほどで、摂取許容量の1%になる。
食生活の安全性に直接に影響すると考えられる内分泌撹乱物質には、魚介類に濃縮されているDDT、BHCなどの有機塩素系農薬のほかに、同じくり魚介類に濃縮されるダイオキシン類やトリブチルスズ、加工食品用の缶へプラスチック製の食器、発泡スチロール製の食品容器より溶出するビスフェノールA、フタル酸エステル、スチレンダイマーなどがある。
ダイオキシン類は都市ごみを焼却するときに塩化ビニールなど有機塩素化合物から生成し、排煙蓄積し、最後にわれわれが食事として摂取することになる。
環境中に拡散したダイオキシン類は、主として魚介類の体内に生物濃縮されるので、われわれの体内に入くり込むダイオキシン類はほとんど全部が食事経由であり、それも8割までが魚介類からである。
体内に入り込んだダイオキシンは脂肪組織に蓄積されやすく母親ならば母乳の脂肪に蓄積して、その母乳を飲む乳児に移行することになる厚生省が調査したところ、母乳100グラム当たり平均89グラムのダイオキシン類が含まれていた。
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